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あおいとりプロジェクト

人生の軸足をどう置くか、ということ。

2015年05月27日|astrology, やまねこクロニクル

lion

最近の、というか、ここ十年くらいの間のわたしのテーマの一つは、
「働くために生きるのか、生きるために働くのか」です。
まあ、なんというか、私的な禅問答です。

 

で、このブログのタイトルに、『人生の軸足』を持ってきました。
わたしの勝手な偏見スタティスティックを持って
そのことについて、占星術の観点でちょっとしたメモ。

 

わたしが西洋占星術の鑑定として、
個人の図を拝見するとき、

基本として、
占星術の図(チャート)内の10個の惑星(プラネット)に注視します。
図の中にある象徴を、現代社会の価値観で日本語に置き換えます。
(私の持つ知識という限定された知識を使った表現という制限つきですけど)

だから、正確には占いをしているというよりは、
図を読んでいる、図の持ち主が読めない言語を
意訳しているというのが感覚的に近いです。

しかし占星術を「正しい公式」とした前提で、
そのシステムを通して象徴を予測して読んでいるので
占いともいえます、もちろん。

 

前置きが長くなりましたが、占星術の法則では、
天体にはそれぞれ象徴があるとされています。
現代の占星術は、天体が自分の内側の心の動きを象徴する
というのが主流な考え方ですね。私もそっち派です。

その定義で、
天体をざっと説明すると、

 

★プライベートな時の自分を構成する天体
・「月」日々の暮らし運営の型
・「金星」快と不快、美醜を感じる感性

 

★両方を行き来する天体
・「水星」INPUT:情報・知識を吸い込む、OUTPUT:言動を実行、司る

 

★パブリックなところで見せる自分
・「太陽」自分の人生の方針、目的、使命、自分がなるべきと望む形
・「火星」エネルギーを集中させる
・「木星」自分の善の価値
・「土星」制限、規制を持って実際の自分を形作るもの。
     自他境界線、自分と他人を分ける枠

という感じで自分の内なる欲求を外に表現していくもしくは、
外からの刺激に対し、自分の反応を出す担当の天体があります。

 

あと三つは社会の雰囲気を作る天体なので(天王星、海王星、冥王星)
個人でどうにかできる領域じゃないところを司ります。

ちと脱線しますが、この三天体(トランスサタニアン)が
どんな人のチャートの中にも必ずあるところが興味深いですね。
そういう雰囲気はどう影響するかの差はあっても、
(アスペクトというかかわりがないとしても)
関わらざるを得ない、避けられないというのは同じ。
ハイデガーの「世界内存在」(=人間)とは言いえて妙だなあと思いますね。

 

・太陽にアスペクトが多い人は「自分の本質に沿い目的を達成するために生きる」傾向。
⇒太陽中心の人生:お金のために働かないので、働くが必ずしもお金を生み出すとは限らない。

 

・月にアスペクトが多い人は「生きるために(存在するために)働かざるを得ない」傾向。
⇒月中心の人生:お金のために働かざるを得ない。時間をほとんどそっちに割かれる。
トラサタ惑星がかかわっていると、社会問題が自分の人生で勃発する確率が高まりやすい。

 
となりやすい気がするのです。

アスペクトとは、どの角度で天体同士が向き合っているかで、
照射され、流れ浮かび上がるレイライン
(遅い天体が貯めたエネルギーを早い天体が受ける流れ、上から下に流れる)
あと、支配星の関係がもたらすラインも影響が薄くないと思います。

 

本人の意図することにかかわらず、何らかのエネルギーが流れてくるわけですね。
(そんなにコントロールがきくものでもないですし、どう生きるかとか特に)
この場合、社会的にどう評価されているか?は関係ありません。
本人がどれだけ気持ちが満たされているか?が太陽意識になります。
社会的にきちんとしているというのは土星意識なので大事ですがちょっと違います。
土星意識ってわたしの感覚からすると、月の欲求と対な気がします。
どういう形であれ存在として生きやすいのは社会的に認められた
もしくは迎合した生き方だからですね。MCとICラインは対ですし。

 

太陽意識はその象徴の位置的に、それからはちょっと離れて個人の自己満足的。
(キルケゴールとか読むとほんと顕著ですよね、その辺。)

 

そして
人生において軸足を置く時、
「生命の保持(保身)」に重きを置くか、
「自己の本質」に重きを置くかは
ジャンプして利き足を先に着地するように
無意識に選んでしまうではないかとふと思いました。

 

チャート上の偏りというのは、
傾いている家のように、そちらにコロコロ転がるような
道筋がついているような気がするのです。
だから自分は傾いているという意識を持って傾きを計算しながら、
行動を修正していく意志が必要な人がいるのではないか?という意味ですね。

 

どちらを優先にしていくかを考えた時、どちらに自分の軸足を持ってくるかは
たぶん大騒ぎ(偏り)になっている方にどうしても注視してしまうのではないかと思うのですよね。
優先せざるを得ない状況にどちらの現場がなるか?ということじゃないかなあと。

 

本来なら、月を適度に満たしつつ、
太陽中心に生きるというのがバランス良さそうですが、
土台に傾きがあるので、上記のとおり意識していないと、
どちらかに偏っていくのではないかと。
(傾いている状態が通常なので忘れがち)

 

太陽と月がアスペクトを持たない場合、
二つが並行して動くので、そこをうまく成り立たせるのは水星の役割。
水星とは後天的な努力ともいえます。
太陽と月のテーマをどう表現し、実行するかは水星次第(経験という実力)。

これが意識して調整する元で、その調整力は水星の鍛え方次第。
水星を鍛えるのは日々の研鑽(積み重ね)、
プラス善の価値観(木星)の後押し&モチベーションや意義。
大義名分ですかね。これがネガティブに行くと「言い訳」と化します。

 

最初はわたしも短絡的に、
「そりゃ、人は生きるために働くでしょう!」と思っていたのです。
労働の奴隷となって、仕事をこなすために生きるというのは違う!と思ったのです。
生きてこそのものだねですから。
働くために生きるというのは本末転倒だ、とね。

でもこれには「働くとはどういうことか」という定義が欠落していました。
「自分の時間を何らかの作業をすることに使う=働く」だと思っていて、
働くとは、平等に1日24時間という自分の時間をどのように使うか、
その働くの理由の中心軸はなんであるか?が重要なことだと思うのです。
それが、人生の軸足をどこに持ってくるかじゃないでしょうか。

 

もちろん、
基本的にどちらに偏っていたとしても、
白黒ときれいにわけることはできないし、
どちらが正しい生き方と定義できないはずですが

自己の本質性にかかわること(太陽の願望)を望むだろうし、
生きるためにある程度働かなくてはいけない(月の欲求)状況は避けられない。
すべてを統合してこの地上においての「自己」なんだろうしと思いますね。

ハイデガーの「存在と時間」の中で「頽落(たいらく)」という言葉がありますが
本質が欠落している状態をいいます。
これは月に偏りすぎている人の傾向と似ているなと感じています。
そして、頽落は「不安」を引き出すと書かれて、
「不安」とは見えないけど、感覚としての違和感ともいえるのではないでしょうか。
それが、自分の人生の自己の本質の欠落(太陽目的が弱い)な生き方と近い気がするのです。

物質的に、生物学的に、技術的に、本質沿って生きなくても
何の支障もありません。心理的に嫌と感じる程度です。
でも、この「心理的に嫌」と感じる度合いがどれだけか?
が、意志の強弱に関係してくると思いますね。太陽意識じゃないかと。
譲れない思いがどれだけ強いかだと思いますね。

 

これは、月のアスペクトが緩めで安きに流れやすく
太陽がきついアスペクト(ノンアスペクトも含む)の場合も、
同じことが言えそうです。逆もしかり。

 

太陽のアスペクトがあまりない場合、
意識的に自分のやりたいことに注意していないと
見失いやすいいので、新月のアファメーションがおススメや
お宝マップ(自分の願望を具象化するやつ)

 

月のアスペクトがあまりない場合は
定期的にメディカルチェックへ行く場合、
プロの指導による健康相談を受けているといいと思います。
自分の肉体の強度を軽視しがちなので。
(自分の本質に沿った行為がお金を生まない場合、
貯金とご飯のための仕事)

 

この論理をベースに考えると、
太陽と月がアスペクトを取っていたり、
そこにアスペクトを強烈にたくさん持っていれば、
一番強烈で人々の記憶に残る人になる確率は高いという風になりますね。

 

公私ともに波瀾となりやすく、ゆえに実力が磨かれ、サバイバルしていくたびに
大物になっていく可能性高まるというからくりです。

 

ただ、どんなことも基本的にそうですが、
どれだけ困難に直面しても
実際乗り越え、経験を得たか?というのが大事で、
それが世間に出るかは、世間に出すきっかけがあるか?かなあと。

 

人に認められるかと、
偉業を成すかは同じではないとすると、

 

ハウスは地上においてのその人の羅針盤みたいに、
どの天体が地上でどのような現場で動くかを示すものともいえるので

 

1-6のハウスにたくさんあると、煮詰めるのは上手ですが広めるのはうまくなく、
7-12のハウスにたくさんあると、人に印象付けるのがうまい
ということも言えるかもしれませんね。

 

そういう兼ね合いの中で、
天才の人はある特定のアスペクトを持っていることが多くても
ある特定のそのアスペクトを持っているからと言って
天才になるというわけではない所以ですね。

 

結果というのは
生まれつきの才能(運)と努力でできていますから。
努力というのがほとんどだと思いますね。

 

占星術という公式に当てはめて、流れを読む。
占星術という公式が正しいという前提で。
わたしが自分で公式を導き出したわけではないので
全部を完璧に把握しているわけではありません。
なので、できる限りこのシステムの成り立ちを追っていきたいですね。
5000年分ダイジェストを追うのが精いっぱいですけど。


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みかみ まき

西洋占星術師&アクセサリーデザイナー、水晶占い師占星術・タロットをまついなつき氏に師事、占星術と水晶透視を松村潔氏に師事しております。詳しいプロフィール

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