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あおいとりプロジェクト

『線を聴く』

2015年06月10日|Minerals, museum, やまねこクロニクル

火曜日にはミネラルフェアの最終日に行って
山田英春さんのコレクションが展示されていた
特別展「鉱物の不思議で美しい模様と結晶」
スライスされてたり、塊になったアゲートたちを見てきました。

アゲートのことを書いたブログでも書きましたが
彼の石の卵という本を持っていますが、会場においてあった本も魅力的でした!!!

欲しい!と、目がキラキラしました。
重いので考え直しましたが、危なかったです。
本人が会場にいてサインがもらえれば絶対買っていましたね。
(仕入れ予算が大幅に消えますが、笑)

 

同時期に偶然、ネットで見かけて、
銀座のエルメスの8階にて開催されてる「線を聴く」
ロジェ・カイヨワの石のコレクションがあるの見つけました。
何とか隙間を見つけ、先日見てきました。

 

普段はフランス自然史博物館にあるそうで、全部で200点近いコレクションがあるとか。
そのうち、60点が日本に来ています(60点もあるように見えなかったせいぜい30点くらい?)
このロジェ・カイヨワさん、社会学者で批評家。なかなか興味深い本を書いています。
丁度、聖なるものという題材はわたしにとっても研究テーマ。
(人が畏敬の念を抱く心理に興味があります)
最初のアートは神なる自然のその御業に感動した人間が、
その感動を再現しようとしたのが最初じゃないかと私は思っています。
だから、信仰がまずありその次に美術がある。
プラトンとかは、はっきりイデアは神がつくりし完璧なものといってますね。
そして、初期の美術の庇護者は宗教で、神の威厳を表現したものと言って過言ではないと思います。
簡単に言えば神にふさわしいものを追求していたら美にたどり着いたみたいな感じです。

 

今回、このロジェ・カイヨワさんのコレクションと
新宿ミネラルフェアが
同じような自然の造形美に着目した展示なのは、偶然だったのでしょうか、笑。
とにかく、こういうの大好物なので重なるのは大歓迎。
恐れ多くて入りにくいエルメスに勇気を振り絞って、行ってきましたよ~。

 

展示は無料なのですけど、展示スペースの場所が銀座のエルメスの店の上!!!
店を入って一番奥のエレベーターからしか会場の8階に上がれないのです。
竹野内豊似のイケメンがドアを開けてくれましたー!
場違いすぎて震えました・・・すいません、ズボン、ユニクロで・・・
エルメスのスカーフとか巻いてくればよかったか・・・(持っていません)

 

Anyway,
案内のサイトに、ちょっと展示の石が写っていますが、
ほぼこの「ロジェ・カイヨワの石のコレクション」が私のメインでした。
他はあまり・・・よくわかりませんでした、笑

IMG_5251

しかし、このコレクション、本当に素晴らしいー。山田さんのもすごかったけど。
いっぺんにこんな展示が見られるのは本当に幸せ。7月5日までです。
会場は「銀座メゾンエルメス フォーラム」 (中央区銀座 5-4-1 8 階 TEL: 03-3569-3300)

ちなみに写真の石はアゲート。周りに水晶があります。
あともちろん、ジャスパーや、動画に映ってるのは多分クリソプレーズかな(ユタ州産のバリサイトでした!)。
大きなヒスイの玉もありましたね。トルマリンの三角模様とかも。

 

特に注目すべきは「パエジナ石」絵のような模様の大理石で
パエジナとは、イタリア語で「風景」という意味らしいです。
これは、素晴らしいのが新宿にもありました。
ミケランジェロも愛したと書いてあるサイトもありました。
わかるわー、本当に風景というか、
建物みたいな形になっている石ありましたわー。
西部劇に出てきそうな感じの風景とか。
アメリカでは、砂岩で同じように風景に見えるやつを
「ピクチャーストーン」と呼んでいたり、人気ありますね。
今回のコレクションに砂岩もありましたねー。

一緒に行った人はランチついでに無料だからついてきた類の人でしたが
自然の造形美と知って、関心をもってまじまじと見つめていました。
アゲートも美しいですよねえ、あの目みたいな感じの模様のものもありました。
女の人の顔に見えるもの、なぜかすごくシャープで角ばったもの。

 

シュタイナーは
石は地底の花で、その美しさを人間に認識されることを地下でひっそり待っている
と表現しています。
つまり、石というのは、美しいとラベリングされなければ
その美しさを自身で理解できず、個性を理解することはない。
人のみが、美しさを発見できる。
だから、美しいと感動で人間を魂を振るわせれば
その瞬間、石は共鳴して、美しいということを理解できる、
自分の美しさを実感することができるという感じですかね。
美しいとは神の御業でもあるわけで、魂の栄養にもなるわけです、人にとっては。

 

シュタイナーの考え方で、どんなものにも興味をもって
自分に縁のあるものと考えて一生懸命観察しなさいという考え方もあります。
そして、もの一つ一つの美しさに気づく。
人はひとりでに感動できるものでもなく、
何か媒介があってその魂の輝きを増すというような表現があって、
多種類のものを観察して感性を磨くことによって、魂を多角的に
まんべんなく磨くという考え方をしていました。
(自分が認識したいものだけを認識てしていると偏るということですね)

ヴェーダにも観察を奨励する項目が確かありますよね。
そういう意味でも、鉱物採集、石を観察は私の中では魂の栄養であり、
神の御業に(自然の造形美に)触れる手段の一つでもあります。
花(植物)を愛でるとかも同列ですね。植物は見てるだけで
自分に妖精の粉をかけられているような不思議な感覚があります。

 

だから、あまりゴテゴテにカットされた装飾品の石は
小賢しくて好きじゃないですねえ。個人の感性ですけど。
シュタイナーはカットされた石を否定していません。
本人もアクセサリー作っていますけどバリバリカットされた石使っていましたし。
カットというのは、基本反射率を考えて、
光が正しく通ることによって、輝きを増すことですから、
そんなに悪くはないのかもしれません。
そういう意味では、より効果的に光の道を計算するという信念は
美しく感じますね、さすがのわたしでも。
光とは昔から神の知恵や神の慈悲でもありますから。

 

日本でも昔から石を見るという習慣があります。
菊花石とかは、有名な鑑賞石。
よく玄関とかにおいてありましたよねえ。

 

ドイツでも、石を愛でる習慣ありますし。
シュタイナーは季節ごとに石を祭壇に飾ったりします。
水晶は地球の波動、
人の魂の光はダイヤモンド(肉体の構成要素水を抜けば、ほぼ炭素)
エーテル体は金色で「金」だったかな、
シュタイナーの鉱物学。
(基本キリスト教なので、神秘学。
あの司祭の服12氏族の石をベースにしていました、確か。)

 

私が持っている鑑賞石は祖母の北海道産のロードクロサイト
IMG_5253

北海道産の黒曜石もあるのですが、重くて持って帰れず実家です。
小さいものですが、菊花石(花の部分はアラゴナイト)もちっさいの持っています。
こういう感じで、見るために飾る石ですね。
その自然が織りなすアートに引き込まれます。
線を聴くとは本当に言いえて妙だなと思いました。
これって、結晶の構造やその成り立ち方の知識が少しあると、
その線の描かれ方の妙がよく理解できると思います。
色は基本的に、不純物が入り込むことで付きますが、
どの不純物が入り込むかどこに入り込むかというのは、
調整できるものでもないですよね。
自然が偶然に・・・ということなんですよ。

 

ロジェさんの石のコレクションの本はこれ。
私は持っていないので図書館で借りてこないと…
古本すんごい高いんですけど…

ロジェ・カイヨワ(Roger Caillois)1913年3月3日フランスのランスで生まれ
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この方、夢や幻想文学、そして、聖なるものについての研究もしていて
わたしにとっては、ものすごくタイムリーです。
買うのはちょっとチャート診て、相性悪そうなので、図書館でチェックしてからにしよう、笑。
水星冥王星スクエアだから、ぶっ飛んでいて楽しそうでもありますけど。

Wikipediaからの抜粋↓
第一次世界大戦前の一時期は、反ファシズム闘争などの左翼的政治活動に関わるようになっていったことが特筆される。またパリの前衛的な知識人とも深くかかわり、1936年にはジョルジュ・バタイユを発起人とする社会学研究会(College of Sociology)にミシェル・レリスやピエール・クロソウスキー、コジェーヴらとともに参加した。この研究会の運動は1920年代に支配的であったシュルレアリスムへの返答でもあり、シュルレアリストたちの関心事である個人の無意識という想像の生ではなく儀式や共同性の力というものに焦点を当てて追究するものであった。カイヨワの人類学や社会学、あるいは「聖なるもの」への関心などがこのアプローチを例示している。(wikipediaより)


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みかみ まき

西洋占星術師&アクセサリーデザイナー、水晶占い師占星術・タロットをまついなつき氏に師事、占星術と水晶透視を松村潔氏に師事しております。詳しいプロフィール

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